あやし小児科医院

仙台市青葉区の小児科 あやし小児科医院

〒989-3128 宮城県仙台市青葉区愛子中央6-2-17
TEL 022-392-1881

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よくある質問

よくある質問

■1.Hibワクチンについて教えて下さい。

インフルエンザ菌b型ワクチン(Hibワクチン)=商品名「アクトヒブ 」が発売されました。

【接種時期・スケジュール】
接種回数は始めた年齢で異なります。
 ■2ヶ月~7ヶ月未満で開始・・・3回+1回(1年後)の合計4回
 ■7ヶ月~1歳未満で開始・・・2回+1回(1年後)の合計3回
 ■1歳以上~5歳未満で開始・・・1回のみ

【ワクチンの説明】
不活化ワクチンです。Hibワクチンは小児の細菌性髄膜炎の予防を主目的として作られました。 

【病気の説明】
細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)は時に致死的で、助かっても重い後遺症を遺す事があります。インフルエンザ菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎は、他の原因菌による細菌性髄膜炎に比べて重い後遺症を遺します。また、インフルエンザ菌b型は小児期に発症する細菌性髄膜炎の原因菌として昔から常に首位を占めています。

【効果】
定期接種としてインフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンを接種しているアメリカでは、ワクチン導入前は、5歳未満人口10万人あたり年間25人といわれたHib髄膜炎発症数が、ワクチン導入後はほぼ0になりました。
また、本邦でも年間500人から600人の子どもが細菌性髄膜炎に罹っているとされておりワクチンの導入が待ち望まれていました。

【副反応・副作用】
5%以上に、しこり、発赤、発熱、不機嫌、不眠、嘔吐、下痢がみられます。
0.1%~5%未満に、蕁麻疹、傾眠、咳、鼻汁、発熱がみられます。
重篤なものはありません。 

 

■2.小児用肺炎球菌ワクチンについて教えて下さい。

小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー」が平成22年2月24日に発売されました。 「プレべナー」は肺炎球菌による髄膜炎など、小児の重症感染症を予防するワクチンです。細菌性髄膜炎は以前は脳膜炎といわれた病気で、脊髄や脳を守る膜(髄膜)に細菌が感染し、発熱・嘔吐・頭痛などを主な症状とする重篤な病気です。死亡することも多く、生存しても様々な後遺症を残します。早期診断が難しく、更に薬が効きにくい菌(耐性菌)も増加しており、とても怖い病気です。 小児の細菌性髄膜炎の原因菌は、ヒブ菌が6割、肺炎球菌が2割、と2菌種で8割を占めていますので、ヒブワクチンと「プレベナー」による予防が極めて大切です。 プレベナーは既に世界97カ国で使用されており、41カ国で国の定期接種プログラムに導入されています(=無料で接種されている)。 【接種時期・スケジュール 】 ●生後2ヶ月以上~7ヶ月未満までに開始する場合・・・4週間隔で3回接種します。  3回目から60日以上あけて、1歳になってから1回追加接種。 ●7ヶ月~1歳未満で開始した場合・・・2回+60日以上あけて追加1回(合計3回) ●1歳~2歳未満で開始した場合・・・・1回+60日以上あけて追加1回(合計2回) ●2歳~9歳以下で開始した場合・・・・1回< 【効果】 肺炎球菌による重症感染症である細菌性髄膜炎と潜在性菌血症の発症を確実に予防します。 【副反応・副作用】 注射部位紅斑、注射部位硬結・腫脹、注射部位疼痛・圧痛、発熱(37.5℃以上)、易刺激性、などがみられていますが、重篤なものはありません。

■3.乳幼児突然死症候群について教えて下さい。

乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome,SIDS)とは赤ちゃんが、眠っている間に呼吸が停止し、回復せずに死んでしまう病気です。乳幼児2000人に1人の割合で発生します。乳幼児の死因解剖が一般的になっている欧米では、赤ちゃんの死亡原因の1位と報告されています。
原因はまだ詳しく解明されていませんが、新生児の呼吸中枢の未熟さに原因があると考えられています(眠っている間に呼吸を休んでしまうため?)。 
日本でのSIDSの犠牲者は、年間500人台で、その9割は1歳未満の乳児期に起きています。 
厚生省の調査ではSIDSの発症リスクは 
●うつぶせ寝の子は仰向け寝の3倍 
●人工乳で育てられている子は母乳で育てられている子の4.8倍 
●父母とも喫煙する家庭は非喫煙家庭の4.7倍 
それぞれ高くなるという結果が出ています。 

■4.高三女子。風疹の予防接種を受けていません。まだ風疹にかかってもいません。今から受けることはできるでしょうか?

風疹は合併症として、まれに脳炎を起こしたり、妊娠初期の妊婦がかかると先天性風疹症候群の子供が生まれたりすることがあります。
平成18年の予防接種法の改正で、風疹の予防接種は麻疹風疹混合ワクチンとして生後12ヶ月以上24ヶ月未満、及び小学校入学前の1年間の2回、無料で接種を受けられることになりました。
この年齢以外の方は有料(9,540円)で受けられます。

■5.予防接種の料金を教えて下さい。

4種混合、2種混合、麻疹、風疹、日本脳炎、ヒブ、肺炎球菌ワクチンは無料券があります。

2種混合は小学6年生の6月に学校で無料券が配布されます。

定期接種の年齢を過ぎてしまった方は有料になります。


BCGは5ケ月~1歳未満に保健センターで無料で受けられます。日程は市政だよりをご覧下さい。

無料券が使えない場合、4種混合は12,750円、麻疹・風疹混合ワクチンは9,540~11,350円、2種混合4,830円、ヒブは10,100円、肺炎球菌は13,400円、不活化ポリオは11,510円となります。

水痘は1~2歳は2回とも無料、3歳以上は10,270円。

ムンプスは1~2歳は2500円、3歳以上は8,190円です。

インフルエンザは1回3,500円(税込)、6ヶ月~小学生2回、中学生以上1回です。

詳しくは当院第2HPでご覧下さい→ http://blog.goo.ne.jp/daisukenana/e/8aac8d87f18ef0f4a9abb944bb195c19


なお3種混合ワクチンは製造中止となり、接種もH26年12月をもって終了しました。

 

■6.乳児健診の時期、料金について教えて下さい。

仙台市では2ヶ月、4~5ヶ月、8~9ヶ月健診で無料券が使えます。

2004年8月から少し時期が遅れても無料券を使えるようになりました。(2ヶ月健診の券は3ヶ月まで、4~5ヶ月の券は7ヶ月まで、8~9ヶ月の券は1歳になる前まで。)
無料券無しで健診を希望される方は有料(5,760円(税込))になります。

健診は電話で予約をお願いします。健診の時間は一般の患者さんの入室をお断りしていますので感染の心配はありません。

1ヶ月健診は原則として母子健診として出産した病院で受けて下さい。当院で受けられる場合、健診料5,760円(税込)がかかります。1ケ月時に服用する3回目のK2シロップは健康保険が使えますので、保険証を御持参下さい。

1歳半、3歳健診は保健センターで集団で行なわれ、一般的な診察以外に、視力、聴力、虫歯、発語の検査などもあります。時期になると保健センターから連絡が来ます。


 

■7.赤ちゃんの血液型を調べたいのですが・・・

血液型は赤血球の抗原を調べる「表試験」と、血清中の抗体を調べる「裏試験」で決定されます。
新生児では血中に母体由来の抗体が残っていたり、抗体産生が未熟なことから結果が不正確なことが多いので、1歳を過ぎてから調べるのがよいでしょう。

最低1mlの血液を採血します。生後数日に足の裏を穿刺して調べた結果は表試験のみなのであてになりません。 血液型検査は手術や輸血のためでなければ保険適用にはなりません。 料金は医療機関により異なりますが、3500円前後のところが多いようです。
具体的な方法はこちらで

 

■8.最近、病院で出産しましたが、退院する時、子供にのませるようにと黄色いシロップをもらいました。これは何の薬なのでしょうか? 

それは「ケーツー(K2)シロップ」というビタミンKを含んだシロップで、ビタミンK不足によって起きる「乳児ビタミンK欠乏性出血症」を予防するため赤ちゃんにのませる薬です。

「乳児ビタミンK欠乏性出血症」について説明しましょう。ビタミンKは、血液を固める物質を作るのに必要なビタミンです。ビタミンKが不足すると血が固まりにくくなって、脳の中の血管から出血を起こすことがあります。 それまで元気だった生後1カ月前後の赤ちゃんが、急にひきつけを起こしたり意識をなくし、重症の時にはそのまま死亡したりします。

厚生省の調査では、毎年400人前後の赤ちゃんがこの病気になっているようです。 4000人の赤ちゃんに1人の割合ですから、数は少ないのですが、死亡率が高く、生命が助かっても後遺症の残ることが多い病気です。東日本よりも西日本に多く(納豆を食べる習慣と関係?)、ミルクで育っている赤ちゃんより母乳をのんでいる赤ちゃんに多いと言われています。

ビタミンKは、おとなではめったに不足しないビタミンですが、赤ちゃんの場合母乳に含まれるビタミンKの量が全体的に少ないこと、腸での吸収が未熟なことから常に不足がちになります。 そこで、赤ちゃんにビタミンKを含んだシロップをのませて、この病気を予防することが最近始まりました。飲ませるのは生後1日目、6日目、1カ月目の3回です。

シロップは1回1mlですが、そのままで飲ませるのは赤ちゃんには濃すぎるので、水で10倍にうすめて処方します。哺乳の直前、直後に飲ませて下さい。 お母さんが納豆や緑黄色野菜などのビタミンKをたくさん含む食物を食べると、母乳中のビタミンKが増えて、この病気の予防になります。


 

■9.医療機関によってインフルエンザワクチンの料金が違うのは何故ですか?安いところで受けた方が得と考えていいのですか?

予防接種は自由診療なので、独禁法で一つの団体が統一料金を決めることは禁止されています。料金の違いが問題になるのは無料券のないインフルエンザ、水痘、おたふくかぜワクチンなどだと思われます。

予防接種料金は ワクチンの仕入値(例えば、チメロサールが入っていない製品は入っている製品の約2倍の仕入値となります。)に診察料、注射手技料、人件費、消耗品費、(万一の場合の)救急薬品設置費などを加算して各医療機関が独自に設定します。

時間をかけて入念に診察し、子どもが暴れると危険なので相当の人員を配置し、万一に備えて救急設備を万全にすると、経費は増えることになります。

従って、一概に料金だけで判断はしない方がよいと思います。(この件については掲示板No.21の記事もご覧下さい。)
(現在は自治体としての統一料金になっています。)


 

■10.中二の女子。陸上部ですが最近タイムが伸びません。学校の血液検査で貧血といわれました。食事で治すことはできるでしょうか?

貧血の原因にもいろいろありますが、最も多い鉄欠乏性貧血について述べます。

赤血球はヘモグロビンを含み、その主成分は鉄です。成長、ダイエット、偏食、スポーツ(特に陸上競技、バスケットなど足裏を床に打ち付ける運動は溶血を起こすといわれています)、生理時の出血、などにより体内の鉄分不足が生ずると貧血になります。

治療は子宮筋腫、胃潰瘍など出血の原因があればそれを治すことが第一になります。鉄分の多い食品は牛肉、豚肉、鶏肉、魚、レバーなどですが、実際は貧血になってから食事で治療するのはなかなか困難です。特にヘモグロビンの値が10g/dl以下の場合は鉄剤を服用した方が良いでしょう。


 

■11.4ヶ月の子。ツ反を受けたら陽性でした。BCG未接種なので結核に感染している疑いがあるといわれ、治療を勧められたのですが・・・

BCG未接種なのにツ反陽性の場合、結核に感染している可能性があります。しかし結核でないのにアレルギー反応で陽性になっている場合もあります。結核菌培養とか血液検査、レントゲンなどの検査もしますが、結核かアレルギーか、どちらとも決め難い場合がよくあります。

しかし結核菌が侵入していた場合は乳児では結核性髄膜炎などの重大な結果になりますので「悪い方を考えて」INHという薬を6ヶ月間予防投薬することになっています。これでたいていは発病を防ぐことが出来ます。


 

■12.4歳の子。毎晩寝るときに膝の付近を痛がりますが、朝にはけろっとしています。成長痛というものでしょうか?

「成長痛」とは、はっきりした原因がないのに夜になると突然足を痛がり、その強さはかなりのものながら、特定の部位を痛がるわけではなく、昼間には痛みがない症状のことを言います。痛がる部分も腫れていません。 

 年齢的には3~5歳。ほとんどがひざからくるぶしにかけて痛みを訴えることが多いようです。痛みが消えた後にはまったく影響を残しません。 

 注意点としては(1)昼間も痛みが持続していないか(2)痛みがだんだん強くなってきていないか 3)特定の部位を痛がっていないか の3点です。 
 もしそのような症状があれば、ほかの病気の可能性がありますので、すぐに整形外科を受診する必要があります。 

  成長痛は下の子どもが生まれるといった場合に発生しやすいとも言われています。親にかまってほしいという気持ちの表われかもしれません。対処法としては、痛がっているところをさすったり、温めてやるなどして、スキンシップをはかってあげることが大切です。 


 

■13.ムンプス(おたふくかぜ)の合併症について教えて下さい。 

おたふくかぜウイルスは血液の中に入って、いろんなところにさまざまな合併症を起こすことがあります。 

1.無菌性髄膜炎
脳や脊髄をおおっている髄膜に、細菌やウイルスが感染して炎症を起こした状態を「髄膜炎」といいます。昔は「脳膜炎」といいました。 

このうちウイルスに感染した場合「無菌性髄膜炎といい、細菌感染した場合「細菌性髄膜炎」といいます。
おたふくかぜの場合、髄膜炎の症状を示すのは数%~10%程度と言われています。

髄膜炎を合併した場合、耳下腺の腫れが現れてから数日後に、発熱、頭痛、嘔吐などの症状の他、項部硬直という首が曲がりにくくなる症状が出現します。ときには痙攣や意識障害を起こすこともあります。 

頭痛や吐き気などの症状を和らげる治療をし、嘔吐が激しく脱水を起こしているときは点滴も行います。 

2.睾丸炎 
思春期以後の男性では20~30%と比較的多くの頻度でみられますが、思春期以前の場合は稀です。 
睾丸炎を合併した場合、発症は耳下腺腫脹8日以内のことが多く、睾丸の腫大と激痛が起こり、発熱、頭痛、悪心、下腹部痛を伴います。殆どは片側だけですが、発症した患者さんの30~40%に 睾丸の萎縮が見られます。妊娠能力の障害は10数%に認められます。  

3.卵巣炎 
成人女子がおたふくかぜに罹患した場合、約7%に認められるます。 

4.膵臓炎
おなかを痛がるときは膵臓炎を起こしていることがあります。重篤なものは稀ですが、軽症のものがしばしばあり、胃痛、発熱、嘔吐、ショックなども出現するようです。 

5.難聴
多くは片側性です。発生頻度は700~1000人に1人です。聴覚細胞が死滅するための難聴なので治療は困難です。 

6.脳炎 
「髄膜炎」は脳を取り巻く髄膜に炎症を起こす病気ですが、「脳炎」は髄膜だけでなく、脳そのものに 炎症を起こしている状態で、髄膜炎より重い病気です。髄膜炎に併発して起こるのが殆どで、痙攣が 重く、意識障害を起こす場合は、脳炎を起こしている可能性があります。症状の発現は、耳下腺腫脹時からの場合と、7~10日遅れて発症する場合とがあります。しかし発生頻度は5000人に1人程度です。

■14.マイコプラズマ肺炎について教えてください。

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという微生物によって引き起こされます。咽頭炎、気管支炎で済むこともありますが、何回も感染することもあります。マイコプラズマに対する免疫は,一生続くものではありません。

日本では4年毎のオリンピックの年に流行が見られ「オリンピック病」とまで呼ばれたこともありましたが,最近はそのような規則的な流行ではなくなっています。

抗生物質のペニシリンが無効なのが特徴です。また、胸部X線写真には大きな肺炎像が見られます。症状としては,まず,発熱や頭痛が3-4日続き、その間に咳がだんだんひどくなって来ます。最初は乾いた咳で、だんだんと痰も出るようになります。痰に血液が混ざってくることもあります。咳は,なかなか改善を見せず,4週間も長引きます。但し症状にはかなり個人差があり,2-3日で治ってしまう人もいれば,治るのに1ヶ月以上かかる人もいます。

有効な抗生物質(クラリスやミノマイシンなど)による治療は,症状の期間を短縮します。患者の気道の分泌物が咳によって飛沫となり、この飛沫を吸い込むことなどによって人から人へとマイコプラズマが感染すると考えられます。潜伏期は,6-32日です。

アメリカでは,マイコプラズマ肺炎のことを「歩く肺炎( walking  pneumonia)」と呼ぶことがあります。それは,肺炎の中では比較的症状が軽く,入院を必要とせず、歩いて通院治療を受ける患者が多いからです。マイコプラズマ罹ったこどもの25%が,吐き気,嘔吐,下痢などの消化器症状を起こします。また,耳の痛みを訴える者もいて,中耳炎・鼓膜炎、筋肉痛・関節痛・発疹などが出現する場合もあります。

マイコプラズマは、ウイルスなみに小さく、細菌に見られる細胞壁を持たず、そのため形が整っていません。いろいろな形が見られます。マイコプラズマは、ウイルスのように他の生物の細胞の力を借りて増殖するのではなく、細菌と同様に自分の力で増殖します。マイコプラズマは、ウイルスと細菌との中間に位置する微生物です。マイコプラズマ肺炎に対するワクチンは今のところ、ありません。人ごみはできるだけ避けましょう。マイコプラズマ肺炎の患者と同じ部屋で眠るのは控えましょう。他の人に向けて咳をするのは,やめましょう。
 


 

■15.インフルエンザワクチンは、妊婦や乳児も受けられますか?

インフルエンザワクチンの効果は、数ヶ月しか持続しませんので、毎年、接種が必要です。仙台では流行時期からみて10月上旬から遅くても12月末までに接種するのが理想的です。
特に奨められるのは、次の方たちです。

<ハイリスク群>
 ・50歳以上(65歳以上は法定接種)
 ・施設入所者
 ・基礎疾患を持つ小児及び成人(気管支喘息・肺気腫・心疾患・糖尿病・腎不全等) 
 ・妊婦
 ・乳幼児、特に6~23ヶ月の乳幼児

<ハイリスク群に伝染させる可能性が高い群>
 ・医療・介護従事者、施設従業員
 ・ハイリスク群の同居者(小児も含む)

妊娠は、インフルエンザによる入院リスクを、約5倍に上昇させることが明かにされています。
米国CDCは、インフルエンザワクチンは妊娠の全期間を通じて母児に対し安全であり、インフルエンザの流行期に、妊娠14週以後に入る全ての女性は、インフルエンザワクチンの接種を受けるべきであると、勧告しています。

なお、妊娠中の抗インフルエンザウイルス薬の投与は胎児に対する安全性が未確認ですので、投与できません。

また6ヶ月以上の乳児にはワクチンを接種できる事になっていますが、1歳未満の乳児はワクチンによる抗体産生はあまりよくありません。つまり予防効果が低いということが分かっています。従って乳児のいる家庭では同居する家族が全員予防接種を受けてインフルエンザを家に持ち込まない事の方が重要です。
乳幼児を保育園に預けている方は、インフルエンザの流行期間(同一施設で約2週間で収まります)は自宅待機させるのが賢明です。どうせ罹患してしまったら心配しながら同じくらい休むことになるのですから。おじいちゃん、おばあちゃんに来てもらうのもいいと思います。かわいい孫が脳症になることを想像したら断ることはないと思いますよ。

インフルエンザ脳症は、進行が極めて急激で激烈です。多くは発熱後24時間以内に起こります。わずか3時間で脳症を発症した症例もあるのです。したがってインフルエンザに罹ってから抗インフルエンザウイルス薬で治療すれば良い、などとというのは、全く誤った考え方といえます(たいがいは間に合いませんし、間に合ったとして脳症に進むのを止める効果があるのかも疑問視されています)。

 

■16.中学生のころから、小麦を含むものを食べて運動すると手や足に湿疹(しっしん)ができ、呼吸困難などを起こすようになりました。小麦の入った食品を避けていますが、一生治らないのでしょうか。

小麦やエビなど、特定の食品を食べて2-3時間以内に運動をした時、じんましん、ぜいぜいする呼吸、血圧の低下、意識障害などのアレルギー症状を起こす病気を、「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」といいます。中高生の時に発症することが多く、1万人に1-2人の割合で起きるという調査結果もあります。 

なぜ突然このような病気になるかは、まだよくわかっていません。小麦を食べてから短時間で起きる「即時型アレルギー反応」と、運動による体の刺激の相乗効果で、皮膚や粘膜の細胞からアレルギー性の反応を起こす物質「ヒスタミン」が出て、起きるようです。 

このため、小麦の入った食事、または運動の一方だけでは起きないのが特徴です。小麦のほかに、イカ、タコ、貝、カニ、果物、ナッツ類などで起きる人もいます。 
小麦を含む食品を食べた場合、個人差はありますが、4時間は運動を控えましょう。その後に運動をする時も、ウオーミングアップは十分にしてください。 

また、アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬や、呼吸を楽にする気管支拡張薬を、常に持ち歩くようにしましょう。もし運動中にじんましんが出たら、すぐに薬を服用し、医療機関を受診してください。 

抗アレルギー薬をあらかじめ服用していると予防できるケースがあります。また、多くの方は、数年から10年で軽快しているという報告もあります。専門医とよく相談し、アレルギーと上手につきあってください。 


 

■17.1歳の男児。病院でもらうお薬を飲まなくて困ります。何か良い方法はありますか?

小さなお子さんにお薬を飲ませるのって、一仕事ですよね。特に1歳から2歳までが大変です。  
お子さんが飲まないお薬をどうやって飲ませればいいのでしょうか。第一のポイントは、「お母さん自身」です。

まずはお母さんがお子さんの病気をきちんと理解し、しっかりお薬を飲むようお子さんを説得することから始めましょう。

ふだん飲みなれていないお薬を何の説明もなく飲ませてしまうと、次から嫌がって飲まなくなることがあります。

お子さんにはなぜお薬を飲まなければいけないのかをしっかり説明し、きちんと飲んだらほめてあげます。ちょっとした説得が功を奏す場合が少なくありません。   
  
 子供が薬を嫌がる原因の一つは苦味で、もう一つはざらつき感です。小さなお子さんは、とくに水に溶かして飲む薬のざらつき感がいやなようです。

苦さとざらつき感をなくすには、ふだん家庭内にあるものに混ぜたり溶かしたりするのも一法です。
一般に、苦味をなくすには牛乳、ジュース、アイスクリーム、ジャム、コンデンスミルク、チョコレートクリーム。ざらつき感をなくすには牛乳、アイスクリーム、ヨーグルトなどが効果的です。

ジュースに溶かしたお薬をミニゼリーのあきカップに入れて凍らすという方法も試してみて下さい。

いつも思うのですが、あの苦いインフルエンザの薬を飲まない子は不思議といないのです。これはインフルエンザの症状が見た目いかにも重症で、「早く飲ませなければ」という切迫感がお母さんを駆り立て、その迫力が子供にも伝わるためだと考えています。インフルエンザ以外の病気のときにもこの迫力が欲しいものです。
 
 
 

■18.子どもの背中のほくろが大きくなってきたような気がするのですが、悪性ではないでしょうか?

悪性黒色腫(マリグナント・メラノーマ)は皮膚がんの中でも悪性度が高く、転移しやすい性質を持っておりますが、いぼやほくろと間違いやすい厄介な病気です。 腫瘍が小豆大でも他の臓器に転移していることがありますが、本人は痛くも痒くもありません。

この病気を見分けるポイントは次のABCDEと言われています。 A Asymmetry 左右が非対称 B Border  境界が不規則  C Color   色がまだら D Diameter  直径が6ミリ以上 E Elevation  盛り上がっている
以上は診断基準となっており、5つ全部が揃った場合悪性の可能性が高くなります。 ふつうのほくろは周囲が滑らかで、左右対称、ある日突然出来たりすることはありません。悪性黒色腫は爪の下にも出来ますので、血豆だろうなどと自己判断することは危険です。そのうち爪が下から押し上げられて来て驚くことになります。 A~Eの特徴があれば大きな病院の皮膚科を受診して下さい。



 

■19.神経芽細胞腫について教えてください。

神経芽細胞腫は小児がんの一種で、主に副腎髄質や、交感神経の組織などから発生します。白血病や脳腫瘍に次いで数が多い小児がんで、患者のほとんどが5歳以下です。

神経芽腫の早期発見のため、考えられたのが集団検診という検査法でした。交感神経で作られるカテコラミンが変化したVMAとHVAという物質が、神経芽腫の患者さんの尿から多く見つかることを利用したものです。 

この検査は、乳児を対象に全国の自治体で約15年間続けられましたが、この検査をしても神経芽腫で亡くなるお子さんの数が減る効果が表れなかったのと、検査が陽性に出ても神経芽細胞腫が見つからない例があったため、「費用対効果」の点から仙台市は2004年4月から検査を中止しました。